3極管シングルアンプの紹介
★エレキットTU870製作と改造
これは、簡単な改造ですが、その効果は絶大です。
TU870を持ってられる方には試してみることをおすすめします
なを、超3アンプではありません
改造作業の詳細を追加しました 2008.01
パンチング板でケース(ボンネットカバー)を作った 2007.12
連絡先は「本店」の文末の方でお願いします 2007.10
1.回路図を添付しました 2006.11.13
著書には無い
この改造の記事はペルケさんの著書「情熱の真空管」には、はしりしか出てきません、内容はHP上の「The Single Amp. Project ザ・シングル・アンプ・プロジェクト」に詳しく書かれてますので、そちらをご覧ください。
別物となる
通常は改造により「ここが良くなった、あそこが変わった」というのが相場ですが、この改造により「別物」に変身します。しかも顕著にです。
かんじんの音質の件ですが、くちべたな店主より「http://www2.famille.ne.jp/~teddy/single/single4.htm」を読んでください。
芯が通った音とでもいうのでしょうか、スピード感、繊細さは当然ですが、低音の延びはこの出力のシングルアンプとしては特筆物です。
アンプの音は出力トランスでかなり変わると云われますが、このちっちゃいトランスでも、一人前の音が出ます。 また、リプルフィルタのおかげでしょうか、残留ノイズがかなり小さいです(S/N比が良好)、当家のALTEC
CD308は能率が97dBと高いので、ノイズが判りやすいのですが、気になりません。快適に音楽を楽しめます。
シングルで、しかも複合管1本のため、好きな球を使えます。 オクで手に入れたジャンク球でもリッパに遊べます。 ちなみに、東芝と松下の中古管を刺してます。
常数変更と定電流化
改造内容は「超3アンプ化」ではありません。 「5極管シングル」から「3極管シングル」への変更です。
ステップ 1.5極管から3結への変更をします。
ステップ 2.前段の回路常数のを変更して、「低域」を延ばします。・・・・ この2までの改造で、大きく変わります
ステップ 3.終段を定電流化します。
改造の要点は「回路の変更です」、 巷でTU870で改造と云われているような、コネクタを金メッキに、抵抗をフィリップスに、コンデンサをビタミンにしたとのような物ではありません。 難しそうに聞こえますが、この先を見てもらえると判りますが、最低限の部品変更と追加で乗り切っています。 ケースの改造も無く、使い勝手が悪くなるというものでもありません。
部品のグレード
付いていた部品を活用しました。 「これでなきゃいけない」は無いです。
性能は「球」しだい
部品点数が少ない分だけに、音は別として、スペック(とはいっても残留ノイズ、歪率
程度)は「球」にかかってきます。
出力などは、常数が決まっているので、同じにできます。
ちっちゃな出力トランスから、再生される音を聞いてから、交換のメリットがあるか考えよう。
警告 ここでは、基板の改造を行います。
昔の20年近く使っていた、6CA10シングルアンプが忘れなくて、ここは一つ真空管のパワーアンプが欲しい。それも大げさなのはいやだ。ネットで見てみると 6BM8の超3アンプが目に留まる。 6BM8と云えば思いつくのは 電圧増幅管と電力管が合体した、エコノミーなもので、これはオーディオ用では無く「ラジオ」「電蓄」用の球の思いこみがあります。 まだ球の豊富な学生時代にも誰もこれは使っていませんでした。 しかし超3ではこれが実用に鳴るとのこと。 調べてみると行けそうな球です。
でも、いまさら部品を集めて、工具も無いのにアルミシャーシをキコキコする気にはならない、特に真空管、トランスはここ静岡では売ってないし、そのために東京に出ることも気が重い、ましてやキコキコはなおさら・・・・と、思っていました。
ネットサーフィンしているとエレキットがあるではないですか。 音質の評価も高く、価格は安く、俄然買う気にはなり、ヤフオクで稼ぎました(ジャンクを買って、治して売る ただし公明正大にです 「やったね」は無しです)。
いつもの「ジョーシン(後述)」で買って、製作です。
まずは、マニュアル通りに製作。 注意箇所も調べてあったので、すんなりと組立かんりょー。
出てきた音は、ヤマハCAー1000よりは中域が張ってます、色づけの少ないものです。無難だけど今ひとつピンと来ないが実感でした。
ずばりというと、ネットでは評判が高いけど▼???▲でした
『 このキットはネットで見てますと、いろいろな市販のアンプを渡り歩いたかなりの方々で、じつに評価が高いです。 しかしこのあたりが???なのです。
普通に作ったら出来る普通のシングルアンプです。 そこまでのアンプではない、ごく普通の5極管アンプです。 が店長の感想です。
・・・・ 』
これは将来的に、3結+無帰還に改造、音質向上のため電圧段の調整、の予定ですが、ただ、3結でも、出力Zが高く、6CA10には及ばないので、躊躇してました。
やがて4ヶ月がたち
その間に「ペルケさん(http://www2.famille.ne.jp/~teddy/single/single.htm)」のシングルアンプの記事を読み、これなら部品もそろうので、やってみようとちょっぴり端折って改造(手持ちの部品を活用するため、値が違う物もあるのです)です。 電力段の定電流はLM317(PIN配置をえーかげんに思いこみ2個壊した)でうまくいきました。 シャーシ等の金物の加工が不要です。 おかげで外観・機能は基本のままですので使い勝手は良いです。
シャーシの中は狭く、今までの配線もあり、なにかと基盤をひっくり返さなければならないので、「空中配線」はやめ、「ラグ板」を利用しました。
「TU870のオプションの追加コンデンサ」は付けてなかったので、基盤上の空きスペースはまだあるので、そこを活用します。
まずは、部品の配置を仮決めして、部品の買い出しです。
この程度の改造でも、構想を決めておくと、製作も楽になります。
この後 改造作業になります。 文末に 【作業詳細】を添付しました
まず、部品をはずして、残ったハンダをアミ線式吸い取り器で取り去ります
記事の中の「ドリルでパターンカット」は良い方法でした、今までは、カッターで斜め切り、破がしてました、確実に切れましたが手間がかかります。 このキットのパターン間隔は広いのでドリルは簡単で確実ですし、作業もしやすいです。
変更する部品は、現状のパターンを利用して取り付けます。 定電流のLM317周辺とトランジスタを使ったリップルフィルタはラグ板に組みました。 もともと、オプションの電源コンデンサが無くてもハムは感じてませんでしたし、このリップルフィルタは無いよりあった方が良いとは思いますが試してはいません。 なんて言っているうちに、配線も組みあがりました。 さっそく鳴らしてみましょう
おお! これはいける
気持ちの良い音がします。
中域がカッチリ張っていて、とても魅力的です。 低出力なのにそれでも低域も気持ち良く伸びています、重低音だけはヤマハにはかなわないですが、十分に楽しめます。 著者のペルケさんも「ヨウカンの切れっ端(うまい表現ですね」と言っていた出力トランスからも信じがたい音が出ます。
部屋は12坪ていどですが、スピーカーがアルテックCD308、97dBと高能率なユニットなので、1W程度のパワーでも不足はありません。
これでもう(重量)ヤマハは用済みになりました。 (MCヘッドアンプを除いて・・・

《臓物の写真》 クリックすると、別の角度から拡大します
好み 自分は JAZZ、クラシックも聞きますが、好きなのは「人の声、女声」です。
JAZZでは「クリス・コナー」「ダニエル・クラーク」「中本マリ」のような、さらっとしたのです。こぶしの効いたのはカンベンです。 国内では「加藤登紀子、金子由香利、松尾和子、ちあきなおみ」ですね。
これらが綺麗に再生できるように、スピーカーも選んだつもりで、このアンプもその範疇に入る物です。

入力が≒0.8V位から寝てきます。 出力で1wちょっと位です。この辺から歪んできます。 0.1Vから0.6Vまでの線が膨らんでいるのは、私の手抜きです。
SGの出力の微調整が無いので、えいやっとやりました。

歪率の測定は「softosc2」を利用しました。 ↑の入力特性との照合してみてもデータの整合性は問題ないと思います。
パソコンで動作する、オシロ、スペアナ、ネットワークアナライザが一体化したものです、パソのサウンド機能を使うため、周波数の上限が10KHz程度ですが、かなり重宝なものです。 パソからターゲットまでのケーブルだけ作りました。
OSはWinXp(未確認)、Win2000のSP3以後となってますが、私も「きん@品川さん」もSP4では動作しませんでしたが、SP2で動作して使っています。
「トラ技2006.8」の付録で、単体の市販はされていませんので、バックナンバーはかっておいたほうがいいです。
f(−6dB)1W出力時 64Hz−42KHz Lch 、 58−55KHz Rch
DF 8Ω on/off法 2.5(60Hz) 2.7(1KHz)
残留ノイズ 0.28/0.28mV ただし、これは球によって変わります
数値と実際の音はちがうぞ〜
改造のための回路図です。 ご利用ください。 クリックすると大きくなるはずです
丸で囲ってあるのが改造点です。 図中の抵抗、コンデンサの値は「ぺるけさん」の物です( )中は、手持ちの部品を使った値です。
リップルフィルタですが、「ぺるけさん」と同じ物は手に入りませんでした。 というか、手に入る物でやるしかない事になると思います。
その際は、出力電流、hfeからベース抵抗の値はカットアンドトライできめてください。
LM317の仕様はここから手に入ります。 電流を決める抵抗は47Ω//1.3Kにしましたが、47Ωだけでもで良いかと思います。
各部の電圧をデジタルテスターで計りました。
| 部位 | 測定点 | 測定箇所 | 測定電圧[V] | ||
| 電源 | ブリッジ出力 | D1+ | 243 | ||
| リプルフィルタ出力 | R17 | 215 | |||
| +B電源(トランス入力) | 赤 | 202 | |||
| 出力段 | 出力段プレート電圧 | 6ぴん | 195 | ||
| カソード電圧 | 2ぴん | 13.85/15.12 | |||
| LM317基準電圧 | 1.23/1.25 | ||||
| 初段 | 電源電圧 | R16 | |||
| プレート電圧 | 9ピン | 128/125 | |||
| カソード電圧 | 8ピン | 1.99/2.02 | |||
球はキットに付いていた右・東芝中古球と左・EHとです。 東芝はTV7値が 76/65 EHは 90/64 でした。 TV7値はあまり参考にはなりません。
なを、当社のコンセントの電圧は106Vと高いので、スライダックで100Vにして測定しました。
本当は図面に書き込みたかったのですが、ビースケファイルからの修正が面倒なので、手をぬきました。ご了承ください。
ビースケは回路図は簡単に描けるのですが、上の「改造指示書」における注釈」等の記述能力が弱いです。 青の丸でこの辺はとくくりたいけど、それはできません。 しかたなくBMPファイルに出力して、ペイントブラシで装飾しています。 おさっしください
不明な点、不備な点は治しますので、云ってください。
静岡市の花屋の作業場でやっていますのでお近くの方はどうぞご覧ください。 居ないとき、手が放せない時間帯があるので、いきなり来ちゃだめですよ、 先にお電話なりメールください 連絡先は本店の文末にあります。
ジョーシン: 大阪の電気屋さんです、(http://joshinweb.jp/top.html) 価格は高い物も安い物もありますが、品物の取り扱い種類が多く、大抵ここで間に合います。 あまり、あちこちに手を広げたくない。 1万円以上ですと送料が無料になるし、ポイントも付いて、ネットでも使えるので、ここを利用する事が多いです。
年末に作った、ボンネットカバー 薄板を曲げて簡単に作れた、放熱、安全性、などは満足のいくものとなりました。 手間の割には効果はおおきい。 詳細は「TU870にパンチングカバーを付ける」です 板の販売もしています。

TU870改造の詳細
これは、本ページの3極管結合+定電流化への改造をお手伝いすべく「詳細化」したものです。
くどいですが「超3結への改造」ではありません。
■ 前準備、
◆必要な 工具
キットを作った時に使った工具です、 ドライバー、ニッパー、ハンダコテ等
ハンダを吸い取る アミ線式はんだ吸い取り器(ソルダーウイック) 少々
ドリル プリント基板にラグ板を取り付けるため、φ3.2〜4の孔を開けるのに使います。 電動でもハンドドリルでもかまいません。 加工は1カ所だけですので、家庭用キリでも代用できます。
ホットメルト ジャンパー配線を基板に固定するために使います。 エポキシ接着剤、テープでもかまいません。
◆材料
■工作
第一段階: 出力段を五極管接続から三極管接続に配線で変更します。初段の動作点、NFBの変更は、部品(抵抗、コンデンサ)の変更だけで、パターンの切断はありませんのでこのキットを組み立てられた方なら、容易にできると思います。
ここではパターンカットを行います。 たいしたことでは無いのですが、基板にキズを付けるのでオークションに出すときは「新品」とはいえませんだけです。この段階だけで、かなり音質は変わることが実感できます。
◆出力段 5極管から3極管へ変身させます。
1)ソケットの七番ピンを電源から切り離すため、カット1〜3まで3ヶ所パターンをカットします。
「ぺるけさん」は4φのドリルを提案されてますが、ドリルの無い方は、カッターで斜めに2ヶ所、切れ目を入れ半田コテを当てますと、その部分ははがれます。
< 写真1 パターンカット と ジャンパー線 と C20=470pF の取り付け図 >
2) ところが3ヶ所カットすると R8のパターンも切れてしまうので、R8を電源につなげるジャンパー配線を行います。
この線は危険防止のために「ホットメルト」で基板に固定します。 ぶらぶらしないように3カ所くらい止めればいいです。
3) 真空管ソケットの6番ピンと7番ピンを100Ω(1/2w)でつなぎます。 次の写真にあります。
◆前段
R3、R4(10KΩ)を390Ωへ。
R5、R6(2.7KΩ)を7KΩ(6.8KΩを使いました)
C1,C2(0.1μF)を 560μF(在庫の470μ/16Vを使いました。)
R13(22KΩ)を3KΩへ変更します
抵抗は、写真2では金属皮膜1/4Wですが、カーボンでもかまいません。
先のパターンカットの写真1にあるように、基板の裏側にC20を追加します。 470pF/のセラミックコンデンサを使用しました。
C3,C4(0.022μF)を0.1μ/250vに変更します。
< 写真2 R3,R5,R13 とC1、 C3の黄色いフィルムコンデンサ >
これでおしまい。
今付いている部品を外すには、部品を引っ張りながら、裏からハンダコテでハンダ付けしてあるところを溶かしてやると外れます。
外した部分にはハンダが残るので、吸い取り器で吸い出します。 ここでは簡単な「アミ線式ハンダ吸い取り器」を当てて、上からコテを当てて
アミ線に吸い込ませます。 もし、うまく吸えない場合は、「呼び水」のように吸い出す部分に一度ハンダを染み込ませてください。
必要な部品
抵抗 390Ω
6.8KΩ
3KΩ
電解コンデンサ 470μ/16V
セラミックコンデンサ 470pF
フィルムコンデンサ 0.1μ/250V(安全をみて450V)
以上 各2個づつ
さあ 基板を固定して、トランスからの配線を再度付け、配線の確認をしたら、音出しをしてみましょう。
どうですか、さっきまでの音とぜんぜん違うでしょう?
今までのが端正で綺麗な音だなあ、(ちょっとよそよそしいけど) と思います これが5極管の音です。
それが今度は、3極管の音に変わってます。 躍動感にあふれ、一人前の大人の音というか、
これが当たり前の音だと思うのだが、なんと言い表していいのか・・・誰か 替わりに云ってくれ
この先へ いきますか?
◆定電流回路 この改造のキモです。
1)出力段のバイアス抵抗を外して、LM317を使った定電流回路を入れます。 今までのように外した部品の場所につけれる大きさの物では無いので「ラグ板(5mmピッチ)」に取り付けて、配線します。

<写真3 定電流回路 の LM317とラグ板 >
LM317の取り付けの際に足を開かせるのですが、パッケージの根本から曲げないで、足の途中で曲げてください。
電流の調整抵抗は 47Ωだけでも良いですので、横の1.3kは不要です。
電流値は Vadj端子と出力端子の電圧差が1.25V(±0.05V)になる抵抗値で決まります。
Vadj=1.25V/47Ω≒26.6mA程度になります。
R11とC7を外します。 R11を取り付けていたホールに青と灰色の線を<臓物の写真>を参考にして、接続します。
ここで注意しなければならないのが、上の写真では、上から2番目の端子部分はシャーシにネジ留めされています。
そのため、この箇所を避けて使います。
もう、片方の回路も同様に作り、配線します。
続いて、2章にありました、Cloop=100μ・250Vを 基板にある、「REDピン」とソケットAにハンダ付けします。
このコンデンサは固定が出来ないので、要注意です。 なるべくふらつかないように足は短くしてハンダ付けしてください。
もしハムが発生したりして気になったら
第四段階では、電源にリプルフィルターを追加します。

◆リップルフィルタ
トランジスタを使ったものです。 出力は
215V位にします。 約28Vドロップさせました。
ここで使ったTrは手持ちのもので 耐圧が400V、hfe=20〜100、コレクタ損失は10Wのスイッチング用の物です。
あまり大きい物は、実装スペースに制限もありますので、小型な物に限ります。
出力電流は 27mA×2=54mAと見込みます。
Ib=Ic/hfe より 54mA/(20〜100) で 2.7〜0.54mA、
ドロップ電圧が28Vなので ベース抵抗は28/2.7〜0.54=10〜52KΩの範囲で合わせ込みます。
hfeが大きく開いてますので、10KΩ程度を入れてみて、ドロップ電圧を測り、逆算してhfeを測定して、抵抗値を決めれば好いです。
フィルタコンデンサは22μ/450V を使いました。
損失は 28V×0.054mA=1.5Wです。 トランジスタがTa=1.2Wですので、やはり小型のヒートシンクを付けました。
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ご静聴ありがとうございました